[MT](2/6)ヨーロッパで一番きれいな海:民泊は大変

一年に一回は海で泳ごうと思っている。しかし、年齢を重ねるに連れ、海で泳ぐ機会が少なくなっていく。さらに今は、寒冷なスウェーデンに住んでいる。それでも、なんとかどこかで海で泳がないと夏は終われないと思い、夏休み期間にマルタ共和国という地中海の島国に行ってきた。

マルタ共和国について

マルタという言葉は、村上春樹の小説でしか聞いたことがなかった。ヨーロッパ人であっても、マルタという名前は知っていても、それが国の名前かどうかがわからない人が多い。
マルタ共和国は、おもに、マルタ島・コミノ島・ゴゾ島の三島からなる。すべてあわせても、東京23区の半分ぐらいしかないが、立派な独立国である。ヨーロッパとアフリカのちょうど真ん中にある島国。イタリアをブーツに例えるならば、つま先の近くにある。小国であるが、ちゃんとEUに加盟しており、ユーロも使える。


街の雰囲気は、他のヨーロッパとは全く違った。建物のほとんどが、明るいベージュ色、さらに真四角の建物で、一見するとイスラム諸国のような雰囲気がする。


しかし、実際はマルタ騎士団がイスラム勢力と抵抗した経緯もあり、国全体がキリスト教一色になっている。それを証拠に、この教会は豪華なものが多い。

教会の天井

街の至る所に彫刻がある
公用語はマルタ語と英語。英語が公用語なので、日本からも多くの人が英語留学に来るのだそうだ。実際に殆どの人は英語が喋れるが、現地の人同士だとマルタ語を話していた。僕にはマルタ語とイタリア語の違いがほとんどわからなかった。

緯度としては東京と同じぐらいだが、やはりヨーロッパの中でも南にあり、非常に暑い。さらに建物の色のせいで強烈な照り返しがあり、日向にでるのが憚れる程度であった。

民泊は大変

早朝にストックホルムを出発し、午前中にマルタに到着した。そこから宿に向かう。
今回は民泊を利用した。現地ではネットが使えないので、住所をメモして空港からバスでそこにむかう。

到着し、玄関のチャイムを鳴らすとおばあちゃんが出た。名前を告げ、玄関を開けると、おばあちゃんが立っていたが、どうも話を理解していないようだ。そこでおばあちゃんの部屋の番号を見ると、部屋番号が間違っていた。僕が泊まる3番の部屋をさがすが、なぜかその建物には偶数の部屋しかない。よくわからなくなり、とりあえず外に出てみると、そこは僕が泊まる建物の隣の建物だった。

隣の建物はAからD棟まであり、僕のメモにはB棟と書いてある。チャイムを鳴らしても、音沙汰がない。そこに初老の男性がちょうど帰ってきて玄関を開けてくれた。3番の部屋を聞いたが、そこは空き家であるという。困っていると、その男性に、とりあえず部屋に入るよう言われ、男性の家に入った。そこでネットを使わせてもらい、サイトを見てみると、B棟ではなく、D棟だった。コピペでメモしたはずなのに棟が間違っていたのだ。

すこし落ち着くと、男性が冷たい水を持ってきてくれた。僕が日本人だとわかると、日本に行ってきた写真を見せてくれた。どうやら今年の春に日本に行ったらしい。海外に住んでいる僕の感覚だと、今日本に旅行に来てくれる人は本当に多い。そのほとんどが日本を好きになってくれているのは単純に嬉しい。

気を取り直して、D棟に行き、無事ホストを会うことが出来た。

僕はこれまで計4度民泊を利用したが、結論としては民泊はあまりおすすめできない。僕が民泊を利用した理由の一番は金額だが、実は民泊は手数料などを含めるとそこまで安くない。しかも、ホテルではないので場所が非常にわかりづらく、チェックインの時間も夕方までであることが多い。その途中、ホストと何回か連絡しないといけないこともあり、総合的に考えると民泊はおすすめしない。