意志力は有限である
私達は筋力や体力が有限であることを知っている。走ったことがない人が明日フルマラソンを走ってくださいと言われても無理だときっぱり言える。私達は筋力や体力と同じように、意志力も有限であり、使えば消耗していくということを知っておく必要がある。人間は一日に膨大な数の選択をしていると言われている。その数は9000回だとか35000回だとか言われているが、正確な数は知らなくてもいい。ただ、なにかを選択する際には意志力を消耗し、そしてその選択が重いものほど多くの意志力を消耗する。重いダンベルを持てばすぐに疲れてしまうのと同じだ。 意志力は有限であり、自分の意志力は自分が思っているより少ないということを頭に入れておこう。先延ばしにするのは自分のせいではなく、意志力が足りていないからだ。だから、重要なことをやろうとするには、以下のことに気をつけたほうがいい。 まず、無駄なことに意志力を使ってはいけない。Apple創業者のスティーブ・ジョブズやFacebookを作ったマークザッカーバーグ、あるいはオバマ前アメリカ大統領が毎日同じ服を着るというのは有名な話だ。人によってなにが大切なのかは異なるので、すべての人に同じ服を着ろとは言わない。しかし、机の上が散らかっていてそれを探すのに意志力を使うのは無駄とはっきり言える。ルーチン化できるものに関してはルーチン化し、機械化できるものは機械に任せよう。例えば行ったことのない所に行くのは意志力をかなり消耗する。普通なら気にしない景色を常に気にしないといけないし、角を曲がるために興味のない店を探さないといけない場合もある。スマホやカーナビにナビがあるからそれを使って、意志力をもっと大切なもののために温存しておこう。 やることが億劫なものは、多くの意志力を使うものである。だから、なるべく細かくして、意志力を一度に消耗しすぎないようにしよう。しかし、それでもこれ以上細かくできないものがある。それは、朝にやってしまおう。意志力を最も多く持っているときは朝である。朝起きてベッドの中でできることであればベッドの中でやってしまおう。 重要なことは、意志力を最大限使わないことだ。決断できなくなるまで毎日へとへとになるまで仕事をする人はいるが、それは続かない。筋トレも始めたときにやりすぎて次の日に筋肉痛になり、休んでしまう。そしたら結局続かなくなる。夏休みの...