退屈と興奮に関する思考
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ラッセル『幸福論』によると、不幸の原因となる要因の一つに退屈と興奮がある。
なぜ人は退屈を感じるのか。この本によると、それは現状と別の快適な状態(要するに理想)を比較対照することで起こるのである。そして退屈の対義語は、快楽ではなく興奮である。つまり、退屈から逃れるためには必ずしもいいことである必要はないのである。
人間は退屈を恐れている。そして、常に興奮しようとする。退屈しない人生はさぞかし幸せな気もするが、ラッセルの『幸福論』では、退屈の対義語である興奮もまた、人を不幸にする要因であるとしている。
興奮の何がよくないのだろう。それは興奮はなれてしまい、さらなる強烈な興奮を求めることにある。味の濃いものを食べると更に味の濃い食べ物が欲しくなるという現象と同じである。興奮を求めるあまり、お金や健康にも悪影響を及ぼすこともある。だから、それなりに退屈を耐えなければならないのである。