カリスマ性のある政治家は小さな政府派
『教養としての政治学入門』の一部
さらに重要なことに、「強いリーダーシップ」ともっとも親和性が高いのが、今日、新自由主義的なイデオロギーであるという点である。「強さ」と「わかりやすさ」を示すためには、官庁組織と戦い、コストカットするというのは、きわめて有効な「素ぶり」である。かつて右肩上がりの経済の成長期には、政治家は地元や関連業界に利益誘導をすることで支持を集め、当選してきた
たしかに、カリスマ性のある政治家は「小さな政府派」な気がする。例えばトランプ、橋下徹、小泉純一郎など。
これらの人は、既存の政府・官僚を敵にすることで、それ以外の全国民を味方につけられるという点があるかもしれない。
ではなぜ、小さな政府派だけにならないのか。それは、経済が右肩上がりのときには、大きな政府派のほうが受けるからかもしれない。最近でも、デジタル庁、こども家庭庁の設置、そして防災省設置の検討がされているのは、平時だからかもしれない。