ストックホルムからコペンハーゲン

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陸路でヨーロッパをつなぐ旅のはじまりは、スウェーデンの首都ストックホルムから鉄道でデンマークのコペンハーゲンへ向かい、バスでドイツの北の街ハンブルグまで。僕がスウェーデンに来てから4ヶ月が経ち、初めてスウェーデン国外へ出る。今まで陸路で国境を渡ったことはあるが、ヨーロッパは初めてである。EUの国間はパスポートが必要ないと聞くが本当にそうなのか、また隣の国に移ったときの文化や雰囲気がどう変わるのかが興味がある。

家を午前4時半に出る。季節は2月。スウェーデンは緯度が高いため、冬は午後3時頃に日の入りになり、午前9時を過ぎないと明るくならない。家を出たときももちろん真っ暗である。運転手しか乗っていないバスに乗り、始発でストックホルム中央駅に向かう。ストックホルムは全体的に静かな街であるが、冬の早朝は一層静かだ。

6時21分ストックホルム中央駅発コペンハーゲン行きの鉄道に乗る。到着地が他国の鉄道に乗ることは、日本では味わうことができない。車両自体は新しくないが車内は暖かく、快適だ。朝が早かったため、少し走ると居眠りしてしまった。すると、紳士的な格好の白髪の男性に起こされた。どうやら僕の座っている席はその男性の席であるらしい。しかし、僕のチケットを見る限り、この席で合っている。乗務員に確認してもらうと、なんと僕のチケットは一週間後の土曜日のチケットであった。予約する日にちを間違えてしまったのだ。

旅の初回からミスをしてしまった。次の乗り物ももうこの日で予約してしまったから、それらが無駄になってしまう。しかし、乗務員に聞いたところ、食堂車で待機するか、空いている座席に座れば良いと言われたので、そこから食堂車に移ることにした。腹は減っていないが何も頼まずに食堂車にいるのも気まずいのでポテトチップスを買ってそこで食べることにした。

ストックホルムには雪はほとんど積もっていなかったが、コペンハーゲンに向かう車窓の風景はほぼ雪一色であった。北国の車両であるゆえ、車内は暖かく、密閉度が高いため静かである。

鉄道はスウェーデン南部の街、マルメを抜け、オーレスン・リンクと呼ばれるスウェーデンとデンマークを結ぶ大橋を渡っていく。この橋はスウェーデン側では海の上を走る橋になっており、途中からトンネルになり、海底に潜る。僕はこの橋をひと目見たくて、窓の外を見ていたが、いつの間にか車両はすでに橋の上を走っていた。スウェーデンとデンマークの国境あたりの柱はそれぞれの国旗の色に塗られていた。

無事コペンハーゲン中央駅に到着。パスポートチェック等は一切なかった。チケットのチェックもストックホルムを出てからすぐ行われただけだった。