目標のピラミッド

プロジェクト、KPI、ミッションステートメントなど、目標を表す単語は多く存在する。これは目標自体が、様々な粒度を持つからである。目標は様々な大きさがあり、大きな目標の下には小さな目標がブラさがている。大きな目標や小さな目標を別の単語で表すから目標を表す様々な単語が存在するのである。
「GTD」では、タスクの上位目標としてプロジェクトが設定されている。プロジェクトは複数のタスクの集合体のことである。さらにGTD2では、プロジェクトの上位目標の説明もされており、全部で6つの階層に分けている。

しかし、実際に階層を6つに限定することは使い勝手が悪い。例えばプロジェクトというのは1年以内に達成可能な望んでいる結果という定義であるが、これだと週間目標も年間目標も同じプロジェクトという階層に含まれてしまう。プロジェクトの中でも複数の階層に分かれることがあるため、6つに限定することはおすすめしない。

階層の数は、あらかじめ決めておく必要はない。決めたところでどちらの階層にも所属する目標が出てきてしまうし、一つの階層の中にも階層が生まれてしまう。私達が設定する必要があるのは、注目している目標に対し、その下位目標と上位目標は何かを定めることである。下位目標というのは、注目している目標に対し「どのように(How)」やるかを定めた目標であり、上位目標というのは注目している目標に対し「なぜ(Why)」やるのかを定めた目標である。下位目標、上位目標とも、設定したらその目標の下位目標、上位目標を定めていくことにより、一つのネットワークで繋がった目標のピラミッドが完成する。

「7つの習慣」の第二の習慣は「終わりを描くことから始める」である。この本では、いわゆる人生の最終目標を最初に決めて、そこから下位目標を決めていこうという内容である。目標のピラミッドで言えば、頂点から下に降りていく方法である。しかし、私はそれに拘る必要はないと思っている。理由の1つ目は、ピラミッドの頂点、ミッションステートメントというのはあまり特徴的なものにならず、頂点を極めたところで、その下の目標を決めることが容易になることがないからである。理由の2つ目としては、日々やりたいことややるべきことなど、いわゆる目標というのは自分あるいは他人から降ってきており、それらを整理していくことで、最終的に目標のピラミッドを作っていけばいいと思っている。ピラミッドで表すと、日々ピラミッドのピースを埋めていくことで、最終的に大きなピラミッドを作っていけばよいのである。

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