『日本国憲法はどう生まれたか?』を読んで日本国憲法成立のストーリーを学ぶ
この本は原典から話を進めていてとても面白かった。
第二次世界大戦に負けた日本はアメリカ指導の元憲法を改正させられる。憲法で争点となっているのは主に2つで、一つは天皇制、もう一つは戦力不保持いわゆる憲法9条である。このうち憲法9条についてはそこまで揉めている感じではなかったが、最も揉めていたのははやり天皇制である。
当時、マッカーサー率いるアメリカのGHQと、さらにその上位組織である極東委員会があった。極東委員会はアメリカの他にオーストラリア、イギリス、中国などが加わっていた。極東委員会は、天皇制を廃止しようとしていたが、主導権を握りたいGHQは、極東委員会の言いなりになりたくないと、日本側の意向を汲み取るようにして天皇制を肯定した。
天皇制、憲法9条の他にユニークなのは、改憲の条件。国会議員の2/3が発議し、国民投票で過半数が賛成すると憲法は改正される。これはあまりにも厳しい条件である。これはもともと戦勝国が日本を戦争ができないように骨抜きにするために改憲を難しくしたのである。結果、日本国憲法は世界でも最も古い憲法になっている。