安倍自民党の選挙戦略

 読んでいる本に安倍政権での選挙戦略について書いてあった。安倍首相は最も任期の長い総理大臣で、かつ選挙で全勝しているんだから、安倍政権は成功であるということは客観的に間違いない。しかし、それを「ただ単に野党が弱かっただけ」と結論づける人も多いのだが、それだと楽しくないので、僕はやっぱり戦略が上手だったと結論づけて、その戦略を学びたいと思っている。

安倍自民党は、もともと高齢者に支持が高かったが、若者にターゲットを絞った。しかも有効求人倍率や株価上昇に後押しされて、若者支持が高かったというのが戦略であったらしい。しかも若い頃の政治信条はなかなか変えづらいから、今後も若者がおとなになっても自民支持である傾向が強くなるらしい。となれば、自民党だろうがなんだろうが、若者にターゲットを絞ったほうがいいのだろうけど、直近の選挙しか考えていない立憲民主党などはそんな事考えてられなくて、結局自民党を指示しない高齢者とか、自民党にアレルギーが有る人だけの支持に頼っているのかもしれない。それをしなかった維新や国民民主党が支持を集めているので、やはり立憲民主党の戦略は失敗であると言わざるを得ない。

しかも、野党同士が争い合っていたというのも要因であるという。特に維新は立憲民主党嫌いで、それらが争って漁夫の利として、自民党が勝っているという分析である。しかし、それも自民党というか安倍自民党がそのような環境を作っていたそうだ。安倍首相は、「悪夢のような民主党政権」といって、ターゲットを立憲民主党にしぼった。一方維新や国民民主党は一緒に憲法議論をしたいなど、直接批判はしていない。共産党に関してはOut of 眼中みたいな感じであった。

選挙で勝つのは単純に考えると野党より表を集めればいい。そのためには1自民党の票を増やすのと、2野党第一党の票を減らせばいい。安倍自民党は効率よくこの2つの戦略を実行したことにより、無敗だったのである。


ここで学ぶべきは、戦略を単純化し、有効なことのみやるということだが、それができれば苦労はしないのである。

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