純正品を買う Sley

プロジェクトを成功させるためには、この程度であれば成功するであろうと自分が考える3倍の時間とお金をかけるとうまくいきます。

お金をかける例としては、純正品を買うということです。世の中では、必ずといっていいほど、異なるメーカーが出している違う商品があります。そして、一番最初に出したメーカーの商品が最も高く、後追いのメーカーの商品は安い事がほとんどです。見た目も機能もほぼ同じですが、値段が半額ぐらいの場合があり、ついつい安い方を選んでしまいがちです。しかし、それはおすすめしません。安い理由がもしかしたらあるかもしれないし、サポートが行き届いていないかもしれない。その理由がなくても世の中ではマイナーなため、ユーザーが少なく情報があまり手に入らないかもしれない。そして何より、失敗したときにもしかしたらその商品を使ったからかもという不安材料が増えることになります。

例えば、オンラインチャットでは現在Zoomが圧倒的に人気になっています。しかし、Zoomのようなオンラインミーティングは、Google meetやMicrosoftのTeamsで行うことができます。もし会社でGoogle workplaceを契約していれば、追加料金無しでオンラインミーティングをおこなうことができます。しかし、Google meetはZoomに比べるとマイナーなため、相手先ではあまり使い慣れていないかもしれません。そうでなくても、画面の見た目が違うため、もしその顧客と契約がうまく取れなかったときに、もしかすると、ZoomではなくGoogle meetを使っていたからかもしれないという不安材料ができてしまいます。もちろんそれは考えすぎだと思いたいのですが、プロジェクトというのは不確かなものの連続ですので、潰せる不安材料は潰せる方が良いと思います。

僕の仕事は、研究です。研究で実験をするのですが、実験をする際、どこかに書いてあるプロトコルを参考に実験を行います。例えば市販のキットを使う場合は、そのキットを販売しているメーカーのプロトコルを参考にします。殆どの実験の場合、そのキットだけを買っても実験はできず、こちらで用意する必要のある試薬や機器が多く存在します。その試薬や機器を用意する場合、推奨品ではなく安い類似品を買ってしまうと、もしかしたらこの試薬のせいで失敗してしまったのではないかという不安に陥ってしまうのです。だから、類似品ではなく、純正品を買うほうがいいのです。純正品というものがないのであれば、一番の売れ筋の商品、あるいは一番高い商品を買えば間違いないでしょうl

ここで問題があります。もしそのように純正品あるいは一番良い商品ばかり買ってしまうと、コストが非常にかかってしまうということです。しかし、そのコストはかけるべきコストです。プロジェクトというのは成功しなければ意味がありません。失敗するとただただコストがかかるだけで終わってしまうのです。だから、ほどほどのエネルギーをかけて多くのプロジェクトをおこなうのではなく、最大限のエネルギーをかけて、一つのプロジェクトを完成させるほうがいいのです。

アーカイブ

もっと見る