芸術は真理を表すもの

芸術というのは、自己満足のために行うためではなく真理を表すために行うものである。プラトンは『国家』の中で詩人追放論を説いた。プラトン自体が詩人であるにもかかわらず、イデアに詩人は必要がないと主張した。ここでプラトンが言う詩人は、私達が考えている詩人と同じである。美しい言葉を並べて比喩的な表現でムーディーな文章を語る人たちである。プラトンは詩、もっと広く定義すると芸術というのは、正確無比に真理を表現するものではないといけないと主張しているのである。

鉄自身には磁気はないが磁石とくっつくことによって、磁気を持ち、あたかも磁石のように他の鉄を惹きつける。磁石を神とたとえ、鉄を芸術家と例えると、芸術家というのは神の言葉を読み取り、神に変わって一般市民に神の教えを説いていかなければならない。神という言葉に抵抗があるのであれば、真理や世界に置き換えてもいい。

結局、芸術というのは哲学の表現方法の一つであり、科学の兄弟であると僕は思う。

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