手帳に求めるもの アクセスの良さ>多機能
手帳として使えるデジタルツールをずっと探していた。その中で気づいた結論は、多機能なものよりも情報にアクセスし易いもののほうが手帳として向いているということである。結果的に僕はGoogle keepを手帳代わりとして使っている。
手帳とはなにか
ここにも書いたが、手帳とは「忘れてはいけない情報を書くもの」である。手帳に書く情報としては、一般的に以下のようなものがある。
1. 単純なメモ
2. スケジュール、タスク
3. 週間・月間・年間・生涯目標
4. 心構え
5. やりたいことリスト(いつかやるリスト)
それぞれに最適なアプリが存在する。例えばスケジュールならGoogle calendar、タスク管理ならTodoist、Asana、単純なメモならGoogle keepなど。
それぞれの情報に対して、それぞれのアプリを使う方法もある。しかし、これが結構上手くいかなかった。
理由としては
1. 情報は頻繁に見返し、頻繁に編集する必要がある。
2. 情報の種類が結構曖昧
そもそも、なぜ手帳に情報を書くのかといえば、忘れないためである。しかし、書いても読み返さなければ意味がない。複数のアプリに情報を分散させると、その分アプリを使う時間が減ってしまう。中にはほとんど使わないアプリも出てきて、存在すら忘れてしまうようになる。
また、情報というのは結構曖昧である。上記ではメモやスケジュールなどと分類したが、メモがスケジュールになったり、タスクになったりする。例えば、ポスターであるイベントを見つけ、写真のメモを撮ったとする。その時点ではメモだが、実際にそのイベントに行くと決めたらそれはスケジュールになる。さらにそのイベントに行くための準備はタスクになる。今回のイベントは見送るが、いつか似たイベントに行きたいとなれば、やりたいことリストになる。情報というのはいとも簡単に変化するのである。
だから、手帳というのは多機能であるよりもいかに簡単にアクセスでき、簡単に編集できるかがポイントとなってくる。
紙の手帳では駄目か
最も簡単にアクセスできるのは、紙の手帳である。白紙のノートを手帳にすれば、アクセス、編集も自由にできる。紙の手帳でいい人は、それでいいが、少なくとも僕はデジタルツールのほうがいいと思う。紙の手帳のデメリットを列挙すると以下のようなものがある。
1. 紙とペンのインクは消耗品。使っているときになくなるリスクがある
2. 持ち運ぶのを忘れたら使えない。
3. コピペが簡単にできない。
4. 検索が簡単にできない。
例えば、ノートの紙が残り少なくなってきたらそれだけで書くのを躊躇してしまう。さらに新しい手帳に情報を移し替えるのも面倒だ。スマホやタブレットも充電する必要があるが、それは日常的に行っていることなのでそこまで苦にはならない。
Notion, Evernote, Onenote, Apple メモでは駄目か
冒頭で僕はGoogle keepを使うと言ったが他にもメモ、ノートアプリはたくさんある。もちろん、すでに他のノートアプリを使っていて、それが定着しているなら全く問題がない。しかし、もしなにか手帳アプリを探しているのなら、僕はGoogle keepをおすすめする。Google keepはアプリを開くのが非常に早く、さらにどの端末でも使うことができる。さらにGoogleが作っているので、Evernoteのように経営が苦しくなって改悪される心配も少ない。Appleのメモは特にApple製品で固めている人にはかなり便利だが、これを使っているとApple製品縛りになってしまうので、僕の中では選択肢にない。
Google keepの弱点
もちろん、Google keepも弱点がある。文字の装飾ができないことが一点。これは実はAndroidでは実装されたが他では実装されていない。あとカレンダーと連携していないことも弱点の一つ。せっかくGoogle calendarという素晴らしいアプリがあるのだから積極的に連携してほしい。実は前はGoogle keepでリマインダーを設定するとGoogle calendarで表示できていたのだが、それがなくなってしまった。
あと、メモ同士のリンクができないというが結構な欠点である。情報はつなげるというのがNotionの思想だと思うが、Google keepはそれができない。
終わりに
僕の結論は、多機能なアプリを求めて、使うことに労力を割くよりシンプルな方がいいということである。そもそも紙の手帳なんて、ただの紙である。多機能でもなんでもない。さらにアインシュタインやダーウィンなど、知の巨人たちは別にアプリなんて使っていない。パソコンが存在していないのだから。それでも素晴らしい業績を挙げているのだから、高機能なアプリなんて特に必要ないのである。