東南アジア周遊 その1 バンコク

会社のお盆休みに有給を挟み込み、長い旅にでかけた。行き先は東南アジア、タイのバンコクから入国しベトナムのハノイから出国するルートである。しばらくヨーロッパ系の国しか行っていなかったが、久しぶりの東南アジアだ。

仕事を終え、深夜発の飛行機に乗るため、関西国際空港へ向かう。大型の台風が近づいており、飛行機が飛ぶかどうか心配だったが、無事に関空を出発した。タイ時間の3:30にドンムアン空港に到着し、すぐに入国審査を受ける予定だったが、あいにくペンを持ってくるのを忘れたため、入国カードが書けない。カウンターはあるのだが、すべてペンが盗まれている。しょうがなく、換金場で一万円を両替して、そこでペンを借りて入国カードを書いた。最近の旅はほとんどがヨーロッパだったため、ペンは必要だということを忘れていたのだ。

入国審査を受け、まだ真っ暗なためターミナル2にあるバーガーキングでパンケーキとコーヒーを頼んで時間を潰した。6時半になり外が明るくなったので、ドンムアン駅に降り、ソンマラット駅までのチケットを買う。わずか一人5バーツであった。しかもチケットに書いてある時刻ぴったりに鉄道は到着したのである。僕のバンコクのイメージは10年前から止まっているが、そこからだいぶ変わっていっているようだ。

ソンマラット駅に降り、予約したゲストハウスがあるカオサン通り周辺までひたすら歩く。ゲストハウスについたが、チェックインの時間までしばらくあり、しかもスタッフがいないので仕方なくそのまま観光をすることにした。その前に休憩を兼ねてレストランでパッタイを食べる。この周辺はカオサン通りを筆頭に、欧米人のたまり場であるので、ローカルというより欧米のカフェのようなところが多い。最近「カオサンはつまらないところになった」とよく聞くようになったのだが、その意味がすこしわかった気がする。

十分休憩をして、最初の目的地であるワットポーまでまたひたすら歩く。僕は15年前にバンコクを訪れている。そのときの記憶というのがあまりないのだが、Royal hotelの前を通ったときに、そのエントランスに見覚えがあった。そして、外からホテルを中を見て、大きな階段が見えたときに確証した。僕は15年前、大学二年生のときにバンコクに来たときにこのRoyal hotelに泊まったのだ。その記憶に紐付かれて、色々な記憶が蘇ってきた。そのときは貧乏大学生であったにもかかわらず、頻繁にタクシーやトゥクトゥクに乗っていた。今はその当時よりも確実に収入があるにもかかわらず、より安い宿に泊まり、タクシーも一切使わない。旅慣れるに連れ、旅では贅沢しないという僕の価値観がより濃くなっているのだろうか。

ワットポーに入り、金色の涅槃像を見る。この像は以前も確実に見たのだが、そもそもバンコクの観光自体にあまり興味がないので、これを見なければあまり他に行く場所が思いつかなかったのである。とにかく暑く、チェックインができなかったので重いリュックを担いだままなので観光よりも休むことを優先に考えてしまう。休み休み動くが、まだ午前中なので向こう岸のワットアルンにも行くことにした。チェックインの時間になったので、途中でアイスを食べて、宿までまたひたすら歩く。

チェックインを済ませ、部屋に入る。エアコンをつけ、しばらく休んだ。バンコクは夏の日本よりも暑くはないのだがエアコンが効いている場所が少ないので、疲れ果ててしまった。フライトで一睡もできなかったことも影響しているのだろう。

昼寝をして、夕方にmadame musurというレストランに行った。結局バンコクであまりお金をつかっていないので、ここでは少し贅沢にいろんな料理を頼む。2000円ほど食べ、スターバックスでコーヒーを飲み、宿に戻った。