Full length RNA-seqの手法として広く使われているSmart seqの手法。この手法のキモはTemplate switchingである。 まず、poly T primerがRNAのPoly A regionにくっつき、reverse transcriptaseにより、cDNA合成が行われる。それがRNAの5’末端に到達すると、任意のオリゴをくっつけるというもの。プロトコルでは、CCCのプライマーを混ぜておくことに夜に、cDNAの3’末端はすべてCCCになる。Second strand synthesisの際には、GGGのプライマー一種類だけで、理論上すべてのRNAがcDNA合成される。 この手法の立役者はReverse transcriptaseである。実はreverse transcriptaseには、末端に任意のヌクレオチドを付加させる機能があるらしい。それをTerminal nucleotidyl transferase (TdT) 活性と呼ぶ。 https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cloning/cloning-learning-center/invitrogen-school-of-molecular-biology/rt-education/reverse-transcriptase-attributes.html 上記によるとTdT活性は酵素によって違う。野生型のMMLV, AMVは活性を持つが、改変型は活性が弱い。TdT活性のレベルはRNAと酵素の比率、反応温度などにも依存する。 ちなみに、smartseq2のプロトコルにはThermoFisherScientificのsuperscript IIがReverse transcriptaseとして使われているので、この酵素はTdT活性を持つと思われる。一方superscript IIIは使われていないことから、おそらくこれは活性を持っていないのだろう。 A guide for in-house design of template-switch-based 5’rapid amplification of cDNA ends systems 上記の論文はin-houseでSMART seq...