資本主義は自然消滅するのではないか
資本主義とは資本を使って資本を増大させる仕組みである。単純に資本をお金とするならば、お金を使って(投資して)さらに、お金を得る仕組みである。資本主義は資本の増大自体が目的であり、それはなにかの手段ではない。であるから、資本主義が発展しても、人間が幸せになるとは限らない。実際に過労死というような意味がわからない現象が起きている。お金を得て生活するために働いてるのに、労働によって殺されるとか本当に意味がわからない。
資本を増大し続ける資本主義であるが、いつか自然消滅するのではないかと思っている。単純に資源が有限であるからという理由もあるが、資本主義は新しい価値をうみ、人々にお金を使わせ続けなければならない。電通鬼十訓というようなものだ。
1 もっと使わせろ
2 捨てさせろ
3 無駄使いさせろ
4 季節を忘れさせろ
5 贈り物をさせろ
6 組み合わせで買わせろ
7 きっかけを投じろ
8 流行遅れにさせろ
9 気安く買わせろ
10 混乱をつくり出せ
しかし、これも限界が来るだろう。それは人間の許容が殆ど変わらないからである。例えば例えば数百年経ったからと言って、人間が一日に食べる量が10倍増えるわけではない。服も今の10倍着込むということはない。だから、いくら電通鬼十訓のような宣伝をしたところで、いづれは興味を持たなくなると思う。
だいたい今の生活で、何が不満があるのだろう。吉野家の牛丼、マクドナルドのハンバーガー、コンビニのおにぎりは安く買えるが十分に美味しい。スーパー銭湯は1000円以下で入ることができる。服なんて防寒できればいいのである。
実際にAmazon Primeは月500円程度で映画が見れきれないほどみれる。今の生活になんの不満があるのだろう。
もちろん、僕は日本に住む中流階級であるので、世界的に見ればかなり恵まれた方である。すべての人間が僕ぐらいの水準で生活するのに、まだまだ資本は増え続けれなければならない。しかし、それをすぎると資本主義というのは停滞するのではないかと思う。