最後の旅 ソフィアからヴィリニュスまで その1


ヨーロッパをめぐる旅もついに今回が最後となった。また行っていない東欧を一気に攻める。

まずはスウェーデンのストックホルムからライアンエアーを使ってブルガリアの首都ソフィアまで飛ぶ。30分遅れて出発した飛行機はちょうど30分遅れてソフィア空港に到着した。時刻は午前0時。空港には 人はまばらにいるが静かである。そこから中心部までメトロを使って行こうとしたがメトロの乗り場がわからないので、 結局タクシーを使うことにした。

一番初めに聞いた金額は20リラだった。その後違うタクシー運転手に聞くとメーターを使うということなのでそのタクシーに乗ることにした。
基本的にメーターのタクシーの方が 金額が低いことが多いのだが、結局メーターは45リラとなってしまった。
タクシーはこういうことがあるからあまり使うものではない。
予約していたホステルのを目の前におろしてくれてホステルの中に入ろうとするもドアが閉まっている 。ベルも見たところない。ドアをノックしてみたが、 人がいる気配がない。入るすべがないのでしょうがなく周りにあるホテルに泊まろうと思ったがどこにホテルがあるかわからない。 ちょうどその辺に たむろしているタクシー運転手 二人がいたので、そのタクシー運転手にホテルはどこかと聞いてみた。
するとタクシー運転手がタバコを吸い終わったらホテルに連れてってあげると言ってくれた。僕は先ほどタクシー に払ったお金でほぼ現地のお金がなくなってしまったので金はないと言うとそれは問題ないと言われた。
そしてタバコを吸い終わって近くのホテルまで連れてってくれた。本当に無料であった。優しい人達である。 泊まったホテルは45ユーロの中級レベルのビジネスホテルおそらく今回の旅で一番高い ホテルではないかと思う。
本当は僕も団体部屋のホステルよりも こういう個室のホテルがいいのは言うまでもない。今回の旅は、あまり最初から 幸先の良い旅ではない。

ソフィアの街

次の日、ルーマニアの首都ブカレスト行きのバスに乗るため、バスターミナルに向かう。昨日はタクシーに連れられてホテルに来たので、場所がわからなかったが、バスターはホテルからわずか徒歩10分のところだった。
バスターミナルに到着し、タイムテーブルを見る。しかし、僕が乗るはずの9:30発のバスがない。インフォメーションに聞いてもここを出発するバスは深夜しかないといわれた。
もしかしてバスターミナルを間違えたのかと思った。今までの経験では、大きな街ではバスターミナルがいくつかある。中央駅から出発する場合もあれば空港から出発する場合もある。バスの出発まであと30分だからもし空港発だともう間に合わない。昨日からつくづく今回の旅はうまく行かないと思っていた。
しかしチケットに書いてある地図を見るとやはりここになっている。バスターミナルにいる現地の人に地図を見せると、ここではなく、隣のバスターミナルであるらしい。全く紛らわしいものだ。

そのバスターミナルに向かうと、ちょうどブカレスト行きのバスが来た。バスも遅れずに出発し、乗客も多くはないので快適な旅になりそうだ。
バスは途中休憩を一回入れ、順調にブカレストに向かっていく。国境ではブルガリア出国の際はパスポートチェックはなく、ルーマニア入国の際にパスポートを回収された。人数は少なく渋滞もなかったのでスムーズに通過した。このバスはwifiがつながっており、荒野を走っていてもネットが常につながっていた。座席にはモニターがついており、映画も見ることができる。ただし、現地の映画で全く面白いものではない。

ブカレストに入ろうとする頃、バスがしばらく止まり運転手が外に出ていった。もしかしたらパンクしたのかもしれない。しばらくしてバスはまた出発し、予定の10分遅れでバスターミナルに到着した。
バスターミナルから北駅まではメトロで行かないといけない。ブカレストはタクシーが積極的に話かけてくる。たまに片言の日本語で話しかけてくる人がいるが、なぜ僕が日本人だとわかるのだろうか。あまり日本人が多く来るとも思えないし。
メトロのきっぷを買い(5)、北駅への行き方を聞く。途中で乗り換えが必要らしい。途中の駅で乗り換えると、その電車は僕がさっきまで乗っていたルートを戻る電車らしく、また最初の駅に戻ってしまった。もう一度乗り換え、北駅についたときには、午後6時になっている。
そこからモルドバ行きの電車のきっぷを買う。インターナショナルのきっぷを扱う窓口に行き、キシナウ行きの寝台列車のきっぷを買った(90)。
出発は7:15.もうあと一時間程度しかない。本当は街に出ようとおもったが駅にとどまることにした。ファストフードで飯を食い、カフェでコーヒーを飲み電車に乗る。電車は30分前には駅についていた。電車に乗ると四人個室に、もうすでにおじさんがふたりいた。二人で一生懸命何かを話している。この辺のおじさんはよくしゃべり、声がでかい。まだ午後7時なのでいいのだが、狭い個室で大声で喋られるとこちらも疲れてくる。しかもうるさいのは僕の個室だけで、あとは全く静かだ。いよいよ注意しようと思ったが、隣の部屋のおばさんが中止しに来てくれたので助かった。
寝台列車

電車は予定時刻の30分遅れで出発した。車掌がきっぷを集め、シーツを配る。ふとんと毛布は予めへやにおいてあったのですぐにベッドを作り眠ることにした。
前回の記事でうるさいといったおじさんはその後も小声で喋り続けていた。僕が乗っている個室は僕とそのおじさん二人の他に、若い男性が一人。その男性もおじさんたちの会話がうるさいと思っているらしく、廊下にずっといた。
僕も廊下に出てみる。声を発しているのは僕が乗っている個室しかない。それもそのはずだ。他の個室はみんな一人しかいないか、空室だからだ。一体なぜ僕の個室だけ4人部屋なのだ。
まぁうるさかったがそれでも夜の九時には消灯してみんな寝た。寝台列車はウキウキするがブレーキが激しくてそのたびに起きてしまう。起きると今度はおじさんたちのいびきがうるさくて眠れない。寝てもうるさい方たちだ。
深夜4時頃、国境に到着した。乗務員がノックをし、電気をつける。その後パスポートを回収してスタンプを押して少し移動する。今度はモルドバの入国。機械を持った女性2人が車両に入ってきてその場でスタンプを押していく。


その後に軽い荷物チェックがあった。現地の言葉でよくわからないが、日本人ということを言っていたのはわかった。ここらへんの人たちはなぜか僕の顔を見て日本人だとすぐにわかるみたいだ。



モルドバは小さな国なのでこのまま行くとかなり早くキシナウに到着すると思ったが、途中しばらく鉄道は停車していた。時間調整のためだろう。そして9時半、予定通りにキシナウに到着した。気温は一気に下がり、持っているライトダウンを着てもまだ寒い。

続く・・・