村上春樹 『雨天炎天』




ストックホルム市立図書館で日本語の本があると知ってから、よく本を借りている。今回借りたのは、村上春樹の『雨天炎天』。

以前読んだ『辺境・近境』に似た本で、村上春樹が旅をした記録。小説ではなくノンフィクション。今回は短い旅ではなく、ギリシャとトルコを数週間旅をした内容が書いてある。

村上春樹が好きな人って、村上春樹のライフスタイルがすきなんだと思う。常に淡々としていて、喜怒哀楽も激しくない。海外で優雅に暮らし、早朝に小説を書き、午後にランニングをする。小説に出てくるキャラクターのような生活。そもそも両方同じ人が書いた文章だから似てくるのは当たり前かもしれないけど。

この本で記憶に残ったのは二点。

1つは村上春樹の写真。元々ほとんど人前にでないけど、それは別にわざとでないわけではなく、出る必要がないからでないだけだということ。その証拠にこの本に沢山の本人の写真がある。
ヴァンネコと写真を撮る村上春樹。ちょっと若い。

もう1つはトルコのカフェで質問攻めにあっていたとき。どこに行っても現地のトルコ人たちに興味を持たれて辟易しているみたいだが、職業を聞かれた時に「ジャーナリスト」と答えていること。嘘をつくときはちゃんと嘘をついたと書いてあるので、おそらくジャーナリストというのは嘘ではないんだと思う。実際にこの本はノンフィクションなんだけど、村上春樹の代表は小説なので小説家と答えるものだと思っていた。

僕もこうやって旅をして本を書く人生にしたいなー。