国境をなくせばみんながハッピーになるわけではない気がしてきた

国籍というのは強力な既得権で、できれば国籍なんてなくせばいいんじゃないかと思っていた。例えば、現在は日本人がスウェーデンで働くときは外部から取り入れないといけないような特殊能力があることが前提で、スウェーデン人がやれる仕事は日本人じゃなくてスウェーデンにやらせるという考え方。おそらく殆どの国はそうだと思う。

そうじゃなくて、国籍とか関係なく全人類平等にどこでも住め、どこでも働けるようにすればいいんじゃないかとずっと思ってた。国籍というのは自分で選べるわけでなく、途上国のほうが先進国よりチャンスが少ないのは明らかなので、頑張ろうとする人は先進国で、のんびりしたい人は途上国へ住めばみんなハッピーになれるんじゃないかと思っていた。
しかし、最近どうもそうなんじゃないかと感じている。国境というものが非常に薄いネットの世界を見ると、GoogleやAmazonやFacebookなど、超一部のサイトが巨大な権力を手にする。資本主義的な格差広がりがとんでもない勢いで起こる。

これと同様でもし国境がなくなれば、一部の優秀な人が富をすべて吸い取り、ほかの99.999%はタダの凡人になる。それって、あんまりハッピーな世界じゃないようなきがする。

例えば、世界一位なら、世界に1人しかいないけど、国で一位なら世界で200人ぐらいいるし、世界一位よりも簡単。地域一位ならもっと簡単。色んな壁でくくられている方が、ハッピーなんじゃないだろうか。

実際、今のところまだどっちが幸せなのかわからないけど、自分の主張が絶対的に正しくて、盲目的になるのが一番良くない。悪いことをしようとして悪いことをするやつより、いいことをしていると思いこんで悪いことをしているヤツのほうが遥かに悪質。いまはTwitterなどで共感できる人だけとつながって、批判する人をブロックできるからより盲目的になってしまう。テロリストだって自分を善人と思っている。