南欧へ その5 ホステルに泊まる

博物館を出ると午後四時になっていた。もういい時間であるので予約していたホステルに泊まる。ホステルの入り口につくと、ロックしてありここに電話しろと書いてある。僕はギリシャで通じる電話を持ってないのでどうしおうかと思ったがちょうどゲストの人が中から出てきたのでその好きにホテルの中に入った。レセプションのようなものはなく、6階のキッチンに管理をしている女性がおり、部屋を案内してくれた。2段ベッドが2つある4人部屋である。ここは評判がかなりいいらしいがそこまで評価が高い理由がわからない。

2日間風呂に入ってないので早速シャワーを浴びた。ここはシャワー室にくもりガラスで仕切られたシャワーがいくつか並んでいる。男女で別れておらずに僕がシャワーを浴びていると隣に女性が入ってきて透けて見えるのである。恥ずかしいので急いで着替えようとするが、シャワー室には着替える場所もないので濡れたシャワー室で着替えなければならない。床が濡れているのでまず足をふき、そのままパンツやズボンに足を通さないと濡れてしまう。僕は長ズボンを履いていたのでなるべく慎重に履いていたが結局その長ズボンが濡れた床についてだいぶ濡れてしまった。

シャワーを浴び、一時間ほど昼寝をしてまた外に歩きに行く。アテネの街は寂れた途上国という雰囲気があり、暗くなる前に帰ったほうが良さそうだ。腹は減ってないがギリシャのコーヒーを飲もうと思いカフェを探していた。アテネの街はサッカーくじの店がいくつかあり、そこに男たちが椅子に座って屯していた。

ギリシャではドリップコーヒーよりもエスプレッソが好まれるらしい。しかし、本当のギリシャのコーヒーはプレスで抽出するのではなく、ポットにコーヒー豆を入れ、煮て飲むらしい。僕がカフェでギリシャのコーヒーをと注文したら、そこに豆がドロっと溜まったコーヒーがでてきた。砂糖が入っていて甘い。この手のコーヒーはトルコそしてブルガリアでも飲んだ。ヨーロッパでもコーヒーの飲み方にはいくつか地方色が出て面白い。

満足して宿に戻り、もう一度シャワーを浴びた。再びズボンは濡れた。夜の八時でやることもなく寝ようとすると雷がなって土砂降りの雨になった。この日はワールドカップのドイツVS スウェーデン戦で、スウェーデンが先生したものの、ドイツが後半のアディショナルタイムで決勝点を入れ、いきなりスウェーデンがピンチに立たされたらしい。